米国VIを利用して高値圏での「売り」の戦略を行っている方も多いかと思います。
VIは高値圏に急騰してもすぐに下落してくることが多いので基本的には有効な戦略だとは考えていますが、
2020年3月現在のように高値圏に張り付きのまま価格調整日を迎えてしまい、売りポジションで非常に高い価格調整額になってしまう。。なんて事もあるかと思います。
こちらは2020年3月の価格調整額ですが、8000円以上の価格調整額になりました。
ここまで高額の価格調整額だと。。
投資初心者のタマ
となってしまうかと思います。
この記事では
- 売りポジションの保有でマイナスの価格調整額を避けたい
- 売りポジションの保有は続けたいけどマイナスの価格調整額が想定より大きかった
そんな場合に価格調整額のみであればヘッジ、無効化することができるので紹介します。
目次
価格調整額は買いと売りで相殺される
改めて2020年3月の価格調整額を見てみましょう。
具体的には買いポジションの保有でが8150円をもらえ、売りポジションの保有で-8150円を支払うという事になります。
買いと売りで金額がプラマイゼロ、相殺されるという事が分かるかと思います。
くません
という事で価格調整が発生する段階で両建て状態にしておくと価格調整額は相殺することが可能になります。
マイナスの価格調整額を無効化するには?
やり方はいたってシンプルではありますが、
価格調整額の発生日に売りのポジションを持っている場合、買いのポジションを同数保有して両建て状態にします。
これだけで価格調整額を無効化することができます。
具体的には、価格調整額の発生日の早朝5:15の直前に現在保有している売りポジションと同数の買いポジションの注文を入れる。
5:15の段階で保有しているポジションに価格調整額が発生します。
※画面上に反映されるのは約1時間後
7:00に取引がスタートするので買いポジを売却。
これで、既存の売りポジションを保有したまま、マイナスの価格調整分を相殺できますね。
発生日の5:15分直前に両建て、7時に即売却することで、価格差の損益もなるべく0に近づけるという事が可能です。
ここから、価格調整額の発生日、調べ方も解説していきます。
価格調整額の発生日、時間
価格調整額が発生する日程はGMOクリック証券のPC版マイページ、もしくはアプリからも確認できます。
価格調整額「次回発生日」という場所ですね。
上記の場合、次の価格調整額の発生日は2020/3/11ですが、3/11の取引終了時点とのことで、実際には日本時間の3/12に発生します。
発生日からは1日ずらして考えておきましょう。
くません
時間帯で言うと発生日の翌日、上記の場合、日本時間で3/12の5:15にポジションを持っていた場合に発生、反映は約1時間後に反映されることになっています。
(電話で問い合わせたところ反映時間はタイムラグがあるため、約1時間後との事でした。)
取引開始は7:00からという事になります。
※上記は米国の夏時間(3月第2日曜日(米国時間)〜11月第1日曜日(米国時間))の場合。
それ以外の期間(米国の冬時間)は6:15にポジションを持っていた場合に発生。
米国VIの価格調整額の調べ方
米国VIの価格調整額の調べ方は以下の通りです。
先物の価格差を調べる(期先から期近の価格を引く)
取引単位が10倍なので×10する
コンバージョンレートをかける
この流れで米国VIの価格調整額を知ることができます。
※日々価格差は変動しますので価格調整の発生日に近い段階で調べましょう。
まずこちらのサイトで米国VIの原資産となっている先物の価格を調べます。
確認するところは期近と期先の価格差と、期近と期先どちらが高い状態かという部分です。
この場合で行くと、
価格差は8.28
取引単位が10倍なので×10で82.8
これに現在のコンバージョンレートをかけます
※コンバージョンレートとは、計算に使用する「為替レート」のことです
最新のレートが104.6なので、104.6×82.8=8660.88円
という事で価格調整額が算出できます。
そして期近と期先のどちらが高いかで支払うか支払われるかが決まります。
「期近」の先物よりも、「期先」の先物の方が価格が安い状態(バックワーデーション)
※米国VIの「売り」保有で支払う 「買い」保有でもらえる状態
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「期近」の先物よりも、「期先」の先物の方が価格が高い状態(コンタンゴ)
※米国VIの「売り」でもらえる 「買い」で支払う状態
vixcentralの画面で
を確認することで現在が価格調整額をもらえる状態なのか、支払う状態なのかを確認することもできます。
米国VIの「売り」のポジションを保有する場合で解説します。
米国VIの売りのポジションで価格調整額を支払う状態(バックワーデーション)
期近より期先の方が価格が安い場合(青い線グラフが右肩下がりの状態)はバックワーデーションという状態で「売り」のポジションを持っていた場合は価格調整額を支払う事になります。
相場が不安定な時期はバックワーデーションとなります
米国VIの売りのポジションで価格調整額をもらえる状態(コンタンゴ)
期近より期先の方が価格が高い場合(青い線グラフが右肩上がりの状態)はコンタンゴという状態で「売り」のポジションを持っていた場合は価格調整額をもらえる事になります。
基本的に大体80%の期間はコンタンゴ(期近より期先の方が価格が高い)の状態です。
米国VIについてはこちらの記事で詳しく紹介していますので参考にしてみてください。
vix投資の仕組みと特徴「米国vi」で暴落から利益を狙う!
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